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いつまでも居たくなる図書館

本日、区議会の全員協議会終了後、岐阜市の「みんなの森 ぎふメディアコスモス」を視察してきました。昨年7月開設の同施設は、「知の拠点」として訪れる人々の未来を開く扉となる市立中央図書館、人と人をつなぐ「絆の拠点」としての市民活動交流センター・多文化交流プラザ、「文化の拠点」として展示ギャラリー、ホールなどを併設した複合施設です。敷地面積は14,725.39m²、建築面積7,530.57m²、延べ床面積15,444.23m²で地上2階、地下1階で大変ゆとりのある施設です。来場者数は、1日平均約3,000人で、これまで約150万人が訪れています。人気の中心は、図書館にあり、「市民が集う「知」と「文化」創造の森 ~人が育つ図書館 人が育てる図書館~」が施設理念です。 さらに3つの合言葉があります。それは、「ここにいることが気持ちいい」「ずっとここにいたくなる」「何度でも来てみたくなる」です。館内には、グローブと呼ばれる布製の電気傘があり、デザインが異なると共にそれぞれのコーナーに分かれ壁がない開放的な空間となっておりました。様々なコーナーが設けられており、受付のグローブ、レファレンスのグローブ、中学生・高校生専用スペースであるヤングアダルトのグローブ、児童生徒のための閲覧スペースである児童のグローブ、親子で本を楽しめる親子のグローブなど多くの方が利用しやすい工夫がなされていました。 さらに、図書館資料を用いた学習やサークル活動に利用できる「つながる読書のへや」、「対面朗読のへや」、中学生・高校生の交流の部屋である「談話のへや」、新聞コーナー、郷土資料、自動貸し出し機など様々な活動も支援しています。また、カツラの並木やせせらぎを眺めながら読書や談話ができる並木テラス、ひだまりテラス、金華山テラスも整備され自然を感じながら読書ができる屋外スペースも確保していました。学校図書館への支援を目的とした「学校連携室」では、各種教育資料や学校への本の貸し出し、学校図書の配置や運営のアドバイス、読書指導などに取り組んでおり大変重要な視点であると感じました。 施設整備については、木製の格子状の屋根や金華山の山並みに呼応した外観を形成し、施設内の消費エネルギーでは1990年の同規模建築物と比べて50%削減しております。多くの市民に利用されている背景には、図書館を整備してほしいという声が多かったことや、計画段階からシンポジウムやイベントを開催し、市民で共有しながら気運の醸成を図っていたことによるのではないかと感じております。設計士が学校現場に訪れ2回にわたる特別授業を行い、児童の声を受けとめ計画に反映させたことは大変参考になる取り組みの1つであると感じました。来館者の状況として、担当者からは、これまでの図書館と比べ親子や中高生など若い世代の皆様に多く利用されていることが1つの特徴であると述べられていたことが印象的でした。館内を視察させて頂き、3つの合言葉通りいつまでも広い空間でゆっくりと本を読んでいたいと思いました。 現在、中央区では「本の森ちゅうおう」の計画が再び検討に入っており、今回の視察などを活かしながら多くの皆様に喜ばれる取り組みとなるよう全力で推進してまいります。

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